「新しい地域のカタチづくりの一翼を担う!」ミチコさんの最新ルポ

みなさん、こんにちは。「新しい農業のカタチづくり」を目指している椴 耕作です。

今回は、東京から奈留島へ移住し、ご自身の事業を展開しながら、「新しい地域のカタチづくり」へ参画して、島民の方と一緒に活動されているミチコさん(仮称)にスポットを当て、その“最新ルポ”をお届けしたいと思います。

そこは長崎県「奈留島」!

奈留島(なるしま)は、長崎県の西に浮かぶ五島列島を構成する島の一つになります。

面積23.82平方キロメートル、人口は約2,000人の美しい岬と海岸線に囲まれた島です。

では、今日は、約1年前に東京から奈留島へ移住して来られたミチコさんに、「奈留島の魅力」について伝えていただこうと思いますが、その前に、奈留島との出会いについてお聞きしてみます。


――ミチコさんと奈留島との出会いについて教えてください。

ミチコさん:「奈留島との出会い」ですね。

実は、5年ほど前に移住した友人がいて、その友人を訪ねて約3年ぐらい前に奈留島を訪れたのが、最初の奈留島との出会いです。

最初訪れた時、奈留島のいいところをいっぱい友人から聞きましたが、その中で、「奈留島のみなさんは、どうも“そば”に馴染みが薄いよう…」というようなことも耳に入って来ました。友人から「奈留島のみなさんには、ぜひ“そば”を食べてもらいたい!」という思いも打ち明けられ、「それなら、ぜひ“そば”を食べてもらおう!」ということになりました。実は、私は「そば打ち」が得意なんです。

“そば打ち道具持参”で奈留島を訪れたのが2回目です。その「そば打ち」した“そば”を島民の方に食べてもらったところ、ものすごく喜んでいただきました。

この時の島民の方々とのふれあいの中で、その温かく優しい人柄に惚れこみました。これが、移住を決断した大きな決め手です。

――移住の大きな決め手は「島民の方の温かく優しい人柄」だったのですね。ところで、ミチコさんは、島ではどういったお仕事をされているのでしょうか。

ミチコさん:私は、「お土産を作って販売する」という仕事をしています。奈留島には世界文化遺産の江上天主堂等があるのに、観光客に提供するお土産があまりないことに気づいたのです。それなら、そのお土産を作って、観光客の人に見てもらって、旅の記念にお土産としてぜひ持って帰ってもらいたいという思いで始めたのが今の仕事です。

――多くの観光客の人が訪れても、奈留島には旅の記念になるような「お土産」があまりなかったのですね。では、ミチコさんのところで作成されている主力商品には何がありますか。

ミチコさん:主力商品は「椿の木のアクセサリー」になります。このお土産づくりが軌道に乗れば、地域の人の雇用にもつながっていくので、そういう形での地域貢献も目指しています。

――ご自身の事業を通して、地域貢献も目指していらっしゃるんですね。では、いよいよ本日のテーマである「奈留島の魅力」について教えてください。

ミチコさん:奈留島は自然豊かで、海がとてもきれいな島です。

でも、その他にも、いろいろお伝えしたいところがあるのですが、今回はその中から2つ、ご紹介しますね。

まず1つ目は、「三兄弟工房」です。

兄弟木工職人・三兄弟工房

ミチコさん:「三兄弟工房」は、本業は奈留島で大工さんをされている三兄弟の工房です。

「三兄弟工房」のメンバーは、長男(棟梁)、次男、三男、で、今はUターンして奈留島に戻って来た長男(棟梁)の息子さんも加わって、現在は「三兄弟+1(プラスワン)」というメンバーで活動されています。

――「三兄弟工房」の「三兄弟」さんとの出会いのきっかけは何だったのですか。

ミチコさん:私が移住して来て、空き家を改修して住むことになったのですが、そのリフォームをしていただいたのが、「三兄弟」さんだったのです。

――そういうご縁があったのですね。「三兄弟工房」ではどういう作品を作っておられるのですか。

ミチコさん:現在、手がけておられる作品は、ストラップ、キーホルダー、コースター、記念メダル盾、印鑑、聖書サイズに折りたためる旅祭壇など多彩に亘って、奈留島のお土産品としても人気を呼んでいます。

そして、この「三兄弟工房」では、訪れた観光客の人が自ら木工作の体験もできるようになっています。

――それでは、「三兄弟工房」で自ら作った作品をお土産として持ち帰ることができるんですね。それは、すごい旅の記念になりそうですね。

ミチコさん:そうですね。

その他に、「三兄弟工房」のすぐ近くにある棟梁の自宅の敷地内に「民宿 かどもち」もオープンされています。ここは、私が移住して来て住居のリフォームが終わるまで、ずっとお世話になっていた宿にもなります。

「民宿 かどもち」は、棟梁の奥さんが「おかみさん」として切り盛りされている宿です。目玉は、何といっても島ならではの鮮度を活かした魚料理です。奈留島で水揚げされた魚中心の和食料理には、思わず唸ってしまいます。そして、タイミングが良ければ、民宿のお父さん(棟梁のことです)が釣った魚を料理して出してくれることもあるんです…。

また、夕食後、おかみさん夫婦と楽しいおしゃべりをすることもでき、その「アットホームな雰囲気」もこの宿の大きな魅力の一つとなっていて、リピーターの方も増えています。おもてなしの温かい気持ちを肌でいっぱい感じることができる「民宿 かどもち」。

ぜひ一度、訪れてほしい宿の一つです。

(参照:「民宿 かどもち」WEBサイト)

――ありがとうございます。では、ご紹介の2つ目は、どこですか。

ミチコさん:それは、「奈留島 多賀真珠」です。

奈留島 多賀真珠

ミチコさん:「奈留島 多賀真珠」代表の清水さんとは、移住仲間でよく話をさせていただいています。

「奈留島 多賀真珠」は、15年前、真珠の養殖業として、現在の代表である清水多賀夫さんによって始められています。清水さんは、「真珠の島」として名高い三重県の志摩半島で代々真珠養殖を営んできた家のご出身です。

移住のきっかけを伺うと、1990年代半ば、日本中にウィルス感染症が広がり、各地の日本産アコヤガイによる真珠養殖が大打撃を受けたことに始まるそうです。そんな中、知人からの紹介で、奈留島の海には、日本産アコヤガイの天然稚貝が豊富にいることがわかり、しかも、その稚貝の大きさや成長のスピードに、清水さんは目を奪われたと言われています。

「この稚貝の成長」には、対馬暖流が流れる五島列島のすばらしくきれいな海、その中にある奈留島の海に、アコヤガイの餌となるプランクトンが豊富にあったことが起因していたそうです。「ここ奈留島ならすばらしい真珠を作ることができる!」と、清水さんは奈留島への移住を決断されたと聞き及んでいます。

そして、奈留島で真珠養殖を始められたわけですが、その清水さんが作る真珠の特徴の一つは、その大きさです。

一般のアコヤ真珠は「78㎜」に対し、清水さんの真珠は「1013㎜」にも達する大玉真珠なのです。この大玉真珠が“後のある事業”につながるきっかけになったと聞いています。

――その「後のある事業」って何ですか。

ミチコさん:とてもすごい事業で、聞くと多分びっくりすると思いますよ。

耕作さんには、ぜひ驚いて欲しいので、「奈留島 多賀真珠」さんのWEBサイトを訪れてみてください。

――そんなに「びっくり」する事業なんですね、分かりました。それでは、「奈留島 多賀真珠」さんのWEBサイトを訪れてみたいと思います。

(参照:「奈留島 多賀真珠」WEBサイト)

「驚きの事業」、それは「虹の守珠(にじのもりだま)」…?!

「奈留島 多賀真珠」さんのWEBサイトに入ってみると、そこには「虹の守珠」というワードが出て来ました。
「〈虹の守珠(にじのもりだま)〉って、いったい何だろう…???」と思いますよね。

実は、ペットと深い関係があります。

例えば、ペットとしてかわいいワンちゃんのココ(仮名:犬)と一緒に日々過ごしていたとします。そのワンちゃんココが、ある日、突然病気で亡くなってしまいました。今まで、ともに過ごしてきた最愛のココを亡くした「失望感」。当然、すぐには受け入れがたく、愛するココが傍にいない生活には耐え難いものがあると思います。このような最愛のペットを亡くした方の思いに、少しでも寄り添えるのが「虹の守珠」なのです。

「虹の守珠」は、養殖真珠を育てるアコヤガイにペットのお骨を託して作る真珠です。

そう、“真珠葬”で生まれる真珠たちのことなのです。

奈留島の海で、1年あまりの歳月をかけて、愛するペットのお骨から生まれる、世界に一つだけの真珠が作られます。

出来上がった真珠をいつも傍に置いておくことで、愛するペットとの絆をより深いものとすることができるのです。この“真珠葬”を経て、出来上がった真珠と対面された亡きペットのご主人さんは「おかえり また会えたね」という言葉等をかけ、とても感動して喜ばれるそうです。

“真珠葬”は、ある日突然ペットを失った大学教授と清水さんとの二人三脚で、何度も何度も試行錯誤の上、完成されたもので、そこにはウービィー株式会社さんも参画されています。

「亡くなったペットが真珠として戻ってくる、愛していたペットがいつも傍にいてくれる…。」とても素敵なことだとは思いませんか…。

(参照:「奈留島 多賀真珠」WEBサイト)

おわりに

ここまで、奈留島の魅力について、2つご紹介させていただきました。

ミチコさんによりますと、他にも「まんまるあじ(城山水産)」、「五島七福芋焼酎(サコナカ電機)」、マルハニチロのクロマグロ養殖場等、まだまだお伝えしたいものがあるそうです。

でも、最後に一つ。

「奈留島は自然豊かでその景観はとても美しく、また、島民の皆さんはとても温かい方ばかりなので、ぜひ一度、島に遊びに来てくださいね。」との力を込めた(?)メッセージをいただきました!

「海がきれいで、自然豊かな奈留島」。

コロナ禍が収まったら、旅先の一つとしての「奈留島」、いかがでしょうか…。

ミチコさんの“最新ルポ”。機会を捉えて、またお伝えしていきますね。


民宿 かどもち のWEBサイト→https://naruminsyukukadomochi.simdif.com/

多賀真珠(虹の守珠) のWEBサイト→https://moridama.jp/


執筆者:椴 耕作(だん こうさく)

従事者の高齢化等で存続が危ぶまれる「地域の"農"の活性化」をモットーに、「新しい農業のカタチづくり」を目指す農業経営アドバイザー。活動の一環としてMANDY WORKSで農業や地方創生に関するコラムを発信中!

【資格・所属等】
CFP、宅地建物取引主任者、農業経営アドバイザー、農業簿記検定1級、NIE.E指導委員

椴耕作の他の記事を見る

このページは、椴耕作個人の活動により作成されたページです。椴耕作が他人の名誉を毀損した場合、プライバシー権を侵害した場合、著作権法に違反する行為を行った場合、又はその他の方法により他人の権利を侵害した場合、椴耕作は自身の責任と費用において解決するものとし、MANDY WORKSは一切の責任を負いません。